先月は非常に調子が悪かった。何もしたくないとか、死んでしまいたいとか、そんなことばかり考えていたら9月が終わってしまっていた。
思考がそんな調子なので、なるべく何も考えないように、本を読んだ。京極夏彦の『陰摩羅鬼の瑕』と『邪魅の雫』、シオランの『絶望のきわみで』と『思想の黄昏』、『実存と構造』、『疾風怒濤 精神分析入門』、『死に至る病』、『人間的な、あまりに人間的な』、『サルトル 全世界を獲得するために』。今まで生きてきた中で最も本を読んだ月だったと言える。
シオランの本というのは、上記二冊はルーマニア語で書かれたものをフランス語に訳し、そこからさらに日本語に訳しているうえに、抒情詩的なものだから、言いたいことを掴むのになかなか苦労した。一言で言えば、死に魅了され、しかし死に救いを求めることを是としない、そんな生き様を垣間見ることができる。
『絶望のきわみで』において、シオランは、人間の理性的な思考こそが不幸の源泉であると述べる。「精神の存在は、生のひとつの異常だ。」とさえ言っている。なるほど確かに、往々にして不幸とは、現状と幸福との差異を意識することによって生まれるものだ。ならば、と考えることを放棄せず、こうして本を書いたところに、シオランの思想がある。
哲学の倫理方面をざかざかと漁り、なんとなく、生とはどのようなものであるかを掴めたような気になった。あくまで、そのような気になった、というだけの話なのだが。だが、今はそれで良いようにも思う。
今月も、なんとか死なないように生きていこうと思う。