ファミリーレストランにて、コーンフレークにソフトクリームが乗った簡易パフェを食べるわが子を向かいの席から眺めながら、記憶をたどる。
小学生の頃、コーンフレークに憧れていた。実家の朝食は、主にご飯でたまにパン。コーンフレークの登場機会はゼロ。大きなトラや茶色いゾウが宣伝するCMに見事に感化された。きらきらしてまぶしく見えた。
母の買い物に同行した時、ねだってコーンフレークを買ってもらった。青い箱にトラのキャラクターが描かれたパッケージ。初めて食べるからということで小さいサイズだった。
朝、念願のコーンフレークを食べる日がやってきた。カレーなどにも使えそうな広くてやや深めの皿にコーンフレークを入れて牛乳をかけ、スプーンですくって口に運ぶ。
ふむ。
なるほどこんな感じなのかと食べ進める。目を丸くするほどの感動はなかった。
最後に浅い水たまりのような牛乳が皿に残った。これもまたスプーンですくって飲んでみる。
うう。これ、あんまり好きじゃない。
コーンフレークを食べてもびっくりするようなおいしさを感じなかったのに、甘い牛乳の苦手さにはびっくりした。コーンフレークの甘みが溶け出した牛乳が好きじゃないという新発見。おそらくこれは、捨てるものではないだろう。ラーメンのスープとはわけが違う。でも飲みたくない。食事を残すという考えが希薄なわたしは、確か少し無理をして全部飲んだがもうこれは飲みたくないと思った。
じゃららと皿に入りしぶきをあげる躍動感たっぷりの牛乳が注がれる、テレビの中のコーンフレークがいちばんおいしかった。